河原城風土資産研究会
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古事記の倭ごころ

その拾弐【神話の神々vol.1 宇摩志阿斯訶備比古遅神】

2012年7月13日

みなさん こんにちはー。ずいぶんお休みしちゃいましたけど、みなさん お元気でしたか?                                        この前の「…… 倭(やまと)ごころ・その七」の続きです。

前回「天地(あめつち)初めて発(ひら)けし時……」から始まって三柱(みはしら)がお成りになった2行目のところまででした。(う~ん、このペースだと下つ巻まで話すのに何年かかるやら……(^_^;))

この最初に現れた三柱の神は造化三神(ぞうかさんしん)と呼ばれる創造の神様です。そして、このあと「国稚(くにわか)く浮ける脂(あぶら)の如くして、海月(くらげ)なす漂へる時、葦牙(あしかび)の如く萌え騰(あ)がる物によりて成りし神の名は、宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)、次に天之常立神(あめのとこたちのかみ)。この二柱の神もみな独神(ひとりがみ)と成りまして、身を隠したまいき。上の件(くだり)の五柱(いつはしら)は別天つ神(ことあまつかみ)。」と続きます。 出来たばかりの天と地はまだはっきりとした形にはなっておらず、国土はまだ固まらず、水に浮いている脂のようにドロドロしてクラゲのように漂っていました。そんな泥の台地から生まれたのが、私が大好きな古事記の神様ベスト5の中の一柱“宇摩志阿斯訶備比古遅神“。

泥の中から若い葦の芽が萌え出て、その勢いある先端の部分からお生まれになった神様で、まさに全ての生命の源のような希望の塊のような神々(こうごう)しい神様です。葦の新芽に象徴される生命力や成長力の神格化で、日に20センチ近く伸びる葦は古代人にとって憧れをも抱くほどの強い生命力の象徴で、「葦原中国(あしはらのなかつくに)」「豊葦原水穂国(とよあしはらの みずほのくに)」などのように「葦の茂る国」=「稲穂が成長する豊かな国」という意味で「葦原」は古代日本そのものだったのです。この神様の名を口にすると、なんだが心が癒されて元気が出てきて清々しい気持ちになります。古代人がどんな魔法をかけたのか分かりませんが、倭ごころを感じるのは やはり宇摩志阿斯訶備比古遅神が細胞レベルで日本人の中に受け継がれているせいなんでしょうね~。それに私たちは「お米の国の人」ですしね(o^0^o)

そのあと、天之常立神がお生まれになります。やはり宇摩志阿斯訶備比古遅神とセットで考えると、「葦のように強い生命力の日本の国と民衆が、常に天に向かって(上へ上へと=世界の大国と肩を並べるくらい上へ)伸びてほしい!!」という願いがこもった希望の神様たちなんでしょうね。 先にお生まれになった造化三神とこの二柱の神を別天つ神といって、目には見えませんが特別に尊い神様として私たちの周りに、心の中に、いつも一緒にいて見守ってくださる神様です。

このあと、神世七代(かみよななよ)という高天原(たかまのはら・たがまがはら)を形成する二柱の独神と五柱のカップルの神様たちがお生まれになり、その最後に伊邪那岐命(いざなぎのみこと)・伊邪那美命(いざなみのみこと)がお生まれになり、いよいよ国生みが始まるのです。宇宙が始まって、この伊邪那岐命・伊邪那美命のカップルが出現するまでにナント約150億年が経過した計算になるそうです。( ̄∀ ̄;)

天つ神一同から依頼を受けた伊邪那岐命・伊邪那美命は神聖な天の沼矛(あめのぬぼこ)を授かって天上界から地上に降りる天の浮橋(うきはし)の途中から地上の世界はどうなっているか突き刺してみました。そして、かき回して引き上げてみると沼矛の先から潮が滴り落ち、それが積もり固まって淤能碁呂島(おのごろしま)という島ができました。二柱はその島に宮殿を建て神聖な御柱を建てました。

そして有名なシーン「ここにその妹(いも=妻)伊邪那美命に問いて『汝(な)が身は如何(いか)にか成れる』と日(の)りたまへば、『吾(あ)が身は成り成りて、成りあわざる処一処(ところ ひとところ)あり』と答へたまひき。ここに伊邪那岐命 詔(の)りたまはく、『我(あ)が身は成り成りて、成り余れる処一処あり。かれ、この吾が身の余れる処をもちて、汝が身の成りあわざる処にさし塞ぎて、国土を生み成さむとおもふ。生むこといかに』とのりたまえば、伊邪那美命、『然善(しかよ)けむ』と答へたまひき。」 現代語訳をすると「伊邪那岐命が妻の伊邪那美命に尋ねて『おまえの身体はどのように出来ているか?』と仰せになると『私の身体はだんだん成り整いましたが、成りあわず へこんだ処があります。』とお答になった。そこで伊邪那岐命が『私の身体はだんだん成り整ったが、成り余って出っ張った処がある。私の出っ張った処を おまえの へこんだ処に差し入れて国を生もうと思うがどうだろう?』と仰せになると伊邪那美命は『それは良い考えですね』とお答になった。」

「ここに伊邪那岐命 詔りたまはく、『然らば吾と汝とこの天の御柱行き廻り逢ひて、みとのまぐはひせむ』とのりたまひき。」こうして 伊邪那岐命・伊邪那美命は夫婦の契りを交わし国生みを始めます。 続きは次回で! (*^▽^*)ノシシ(おっちー)