河原城風土資産研究会
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古事記の倭ごころ

その拾伍【神話の神々vol.4 禊と三貴子 その1】

2012年10月6日

みなさん、こんにちはー。暑かった夏も気がつけばとっくに終わって、朝夕めっきり涼しくなりましたね。今年の夏はいかがでしたか~? いい思い出は出来ましたか!?  私は相変わらず仕事に追われて( ̄Д ̄) 倭ごころも9月はとうとうアップ出来ませんでした(T_T)実は9月半ば頃からチョットづつ、チョットづつ時間を見つけては書いてたんですが……気づけば10月になってしまっていました!                          と、言うことで、まだ途中ですが書いたところまでアップしておきます。

さて神話の神々vol.4は禊(みそぎ)と三貴子(さんきし)の話です。

黄泉の国から帰ってきた伊邪那岐命(いざなぎのみこと)は筑紫(つくし:九州)の日向(ひむか:宮崎県説、島根県と鳥取県の県境説もあるが「日に向かう地」という解釈で特定な場所ではないとする説もある)の※橘の小門(おど:瀬戸)の阿波岐原(あわきはら)(※ … 空想上の場所だといわれている)の川で禊祓い(海や川の水で罪穢れ、災いを洗い清める宗教儀礼)をしました。

その時に投げ捨てた杖・帯・衣・袴・冠・腕輪など身につけたものから12柱の神が成り、また、洗い清めた川の上の瀬(水面近く)、中の瀬(中ほどの水中)、水底から、綿津見神(わたつみのかみ)が成りました。最後に左目を洗い天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、右目を洗い月読命(つくよみのみこと)が、鼻を洗い建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)が生まれました。(成り出ました。) この最後に生まれた3柱の神たちは三貴士(さんきし)と呼ばれ、三貴士の出現により、いよいよ神と人と国との壮大な “はじまり物語” の幕が開くのです。

父・伊邪那岐命は、天照大御神には天上界と昼の世界を、月読命には夜の世界を、建速須佐之男命には海原を治めるようにと任命しました。しかし、須佐之男命(すさのおのみこと)だけは大人になっても いつまでも泣いてばかりいて仕事をしません。父が理由をたずねると、母親に会いに黄泉(よみ)の国へ行きたいと泣いていたのだと答えたのです。伊邪那岐神は激しく怒り、須佐之男命を天上界から追放することにしました。 なぜ追放するほど父は怒ったのか!? 思い返せば自分もタブーを犯し、愛する妻・伊邪那美命(いざなみのみこと)に会いに黄泉の国へ行ってどんな結果になったか。

前にもお話ししましたが、古事記というのは日本人の根源的な精神性や、古代人の戒め・教えなどの道徳観念が盛り込まれた、当時の風俗的価値観を知ることが出来る一種の文芸作品でもあり、一方では政治的背景を色濃く反映させた日本民族(各部族の、また権力者の)の歴史の変遷だと言いました。この事件(黄泉の国へ行きたいと云った須佐之男命を、追放するほど激怒した伊邪那岐神)は、“死” というものに対する古代人の戒め・教えなどもありますが、どちらかと言うと、これから展開する政治的歴史の造成の伏線になっていく大きな出来事のプロローグなのだと思います。そもそも、太陽神であるとともに皇祖神(こうそしん:皇室の祖神)の天照大御神と出雲の祖神であり後に黄泉の国の大王となる建速須佐之男命が姉弟として天上界に誕生するということに意図的なものを感じ、日本の国の土台そのもののになっていく神話のストーリー展開には、現代のSF小説を超えた古代人の豊かな空想力と創造力に思わず敬意を払ってしまいます。 そんな風に両面から古事記を読み解いていくと、ますます面白く、でも謎はますます深まり……と、きっとあなたも古事記に魅入られてしまうかも知れませんね。

このあと、須佐之男命はどうしたかというと、姉の天照大御神に別れを告げに天上界へ向かうのです。 荒ぶる神・建速須佐之男命が泣きわめきながら歩くと、世界中が壊れるほどの地震のような雷鳴がとどろき、まさに暴風雨を背中に背負って歩いているようなものです。悪神たちも暴れ出しそうな気配に天照大御神は弟が攻めて来たと思い武装して迎え討つことにしました。須佐之男命は誤解を解こうと誓約(うけい)を提案します。誓約というのは、古代の占いの一種で、占いの結果を先に予想し、予想が当たればその人や物・事柄・現象などが正しいとしたものです。天の安河(あめのやすかわ)を挟んで対峙した二人は、それぞれの誓約で神生みを始めました。

いったいどんな結末になるのか!? 次回は「二神の誓約産み」からです。それではまた お会いしましょう~(*^▽^*)ノシシ (おっちー)